「新しい生活様式」について思うこと その2

こんばんは、酔いどれ麻酔科医です。

すみません、前回ブログでまた明日と言いながら、本業が立て込んでしまって更新が遅くなってしまいました。最近、平均週1.5-2回の当直が普通になってきました。
若かった頃より忙しいのは何故だ・・・?笑

さて。今回は前回の続き。「新しい生活様式」についてですね。

昨日、緊急事態宣言が全国で完全に解除になりましたが、早速様々ニュースで飛び交っています。湘南の海に大渋滞etc.
どう考えても、この「新しい生活様式」が浸透していないなぁと感じます。
どうすれば私たちの日常生活により組み込んでいけるのか、少し考えたいと思います。

(2)日常生活を営む上での基本的生活様式

・マメに手洗い・手指消毒

これはマストです。絶対に忘れないでもらいたいことですね。ちなみに手洗いと手指消毒の違いは前回お話しました。これは可能であればどちらも行って欲しいです。皆さんは特に、アルコールジェルなどを携行されていますか?可能であれば、今後はポケットサイズのものなどがあればそれを携行して、こまめに手指消毒されると良いと思います。何かを触った後、誰かと会った後、外食の際などですね。
流水手洗い出来なくても、手指消毒するだけでも大きな意味があります。どちらかと言えば手指消毒の方がより大切です。

・咳エチケットの徹底

咳エチケット、というのは個人的には反対です。飛沫感染のリスクは別に咳やくしゃみだけではなく、会話でも起こり得ます。つまり、誰かと面と向かう際はエチケットを徹底すべきなのです。

具体的にはやはり、可能であれば「不織布マスク」をしましょう。今、世間ではファッションマスクなどといってフィルター機能もよく分からない布マスクが高額販売されていたりしますが、布マスクは不織布マスクと比べて感染予防としては間違いなく弱いです。

ただ。使い分けが出来れば良いのかな、と個人的には思っています。例えば、人前に出る時や人と会話する際には不織布マスクを着用し、例えば人気のない公園などをランニングする際、一人暮らしの方なら自宅にいる際は布マスクをする、といった感じです。

・こまめに換気

出来るならぜひした方が良いでしょう。定期的な換気(1時間毎に5-10分程度)を行うのは効果的と考えられます。一方で、気になるのは気密性を敢えて高めている部屋などですね・・・例えばカラオケなどの防音室がそれに当たりますが。

出来るものならお客さんが一度使用した部屋は退室後にすぐ消毒を行い、換気をしっかりして一定時間(15分以上)おいてから次のお客さんの使用を可とする、といった様な対策が必要です。
・・・それを遵守するカラオケ屋さんがどのくらいあるか、というと甚だ疑問ですが。。

・身体的距離の確保

ソーシャルディスタンス(社会的距離)から、フィジカルディスタンスという言葉に変更したのでしょうか。ただ、意味合いとしては同じです。互いに適切な距離を保とう、ということです。
この意味はやはり2点。距離を保っていれば不要に接触する危険性はないですし、飛沫感染を防ぐためにも効果的です。

ただ、現実問題距離の確保が不可能な場面があります。
一番はやはり通勤電車でしょうか。僕も毎日電車を使って通勤していますが、隣の乗客の方と2mを空けられた日は一度としてありません。むしろ、隣の方と接触する場面もしばしば。

ですから、しっかり皆さんにマスク着用をお願いしたいのです。そして、出来れば電車に乗る前にポケットに忍ばせたアルコールジェルで手指消毒、更に電車から降りた際にも手指消毒をすべきだと考えています。

・「3密」の回避(密集、密接、密閉)

大切なことだからなのでしょうが、言葉を変えて何度も、しつこいくらい繰り返されていますね。上に述べたことは全てこの中に入ります。
とにかく、これが意味している事は「接触感染、飛沫感染、(エアロゾルによる感染)を防ぐための行動を」という事です。

・毎朝で体温測定、健康チェック。発熱または風邪の症状がある場合はムリせず自宅で療養

・・・可能ならば行いましょう。・・・と言っても、これに関してはなかなか難しいのではないでしょうか。現実問題として、例えば軽い風邪・・・?という症状があって、それで仕事を休めますか?という話ですよね。

本来ならそうすべきなのですが、やはり企業などによってはそうもいかない場合がある気がします。そこはやはり、今後の課題でしょうか。各企業、体調不良者をしっかり休ませられる様な体制作りが重要です。あるいは今回のコロナ禍で大分進んだ、テレワークであれば自宅で仕事が出来るので解決策に成り得るかもしれません。

とにかく大切なのは、やはり各企業、みんながきちんと体調が悪ければ体調が悪いと言える雰囲気作りではないでしょうか(僕が子供の頃は、例えば部活でも骨折の怪我をしていても練習参加しなければならないくらいの超体育会系でしたが・・・笑)

同じ様なことを何度も言っている気がしますが、「新しい生活様式」とは、すなわちコロナに限らず「感染症がそこにあるものとして生きていくための方法」とでも言い換えられる様な気がします。

それは、今回の新型コロナがある程度終息したからと言って変わるものではなく、今まであまりに疎かになっていた「感染症予防」に対してしっかり向き合いながら生きていかなければならない、ということだと思っています。

さて。今回はここまで。残りはまた次回に。では。

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